2023.07.29
目の充血に対処する
- 健康・病気
- アレルギー
風邪をひいて白目がピンクに充血したという経験はありますか。そして、この夏の眼病といえば「はやり目」が代表かもしれません。これは俗に言う「プール熱」と呼ばれるもので、プールで感染する接触感染、アデノウィルスが原因です。
我が家でも第一子の時に経験しました。夏休み、実家に帰省して目の充血に気づきます。触ってみると体も熱い。何しろ目が赤いので小児科ではなく眼科に行きました。私は乳飲み子を抱えていたので連れて行ってくれたのは実父でした。結果は「はやり目」、翌日には実父の目も充血。眼科受診となりました。お医者からは、入浴は一番最後にシャワー浴で。タオルの共有は避けて手洗いをしっかりするよう指導されました。(もっと早く言っておくれ…)
当時はまだホメオパシーを知らなかったので、がっつり点眼薬を使いました。幸いにも速やかに緩和しました。今、同じような出来事が起こったら、眼科受診で診断をしてもらい、その後は慎重にホメオパシーで対応します。家族を含む他者への感染拡大に気をつけるために的確な診断は必須です。また、子どもの場合は症状をきちんと言葉で伝えることが難しいことが多いので、適切に検査を行い診断してもらうことは大事なことです。
充血の原因
ウイルス性結膜炎
多種多様なウイルスによって引き起こされますが、アデノウイルスとヘルペスウイルスは充血を引き起こす代表ウイルスです。ウイルス性結膜炎はたいていの場合、両眼が同時に赤くなり、上気道感染症、風邪、喉の痛みを随伴することがあります。眼科受診しても検査せず診断されることが多いですが、重症のウイルス性結膜炎が疑われる場合は検査を行います。たとえば、単純ヘルペスウイルス(通常は皮膚の水疱を伴う)、水痘帯状疱疹ウイルス(水痘および帯状疱疹)、風疹やはしかなどです。
細菌性結膜炎
これは、黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌、またはヘモフィルスなどの細菌による眼の感染です。子どもに発症しやすいです。ウィルス性と異なり、細菌性結膜炎は片目に発生することが多く、しばしば耳の感染症を伴うことがあります。目の粘液を採取して細菌検査をし原因菌を特定して処方します。
アレルギー性結膜炎
花粉、ダニ、カビ、または動物の毛やホコリに対するアレルギー反応です。アレルギー性結膜炎は両眼に起こりやすく、鼻のかゆみ、くしゃみ、喉のイガイガ感などのアレルギー症状を伴うこと多いです。言わずもがな、花粉注意報が出る季節に発生することが多く、目のかゆみが強く毎年繰り返します。
その他
コンタクトレンズやそのレンズ液、スイミングプールの塩素、大気汚染、化粧品などの刺激物によって結膜炎が引き起こされることもあります。この場合は、原因の除去を行い重症化させないことが大事です。
充血のセルフケア
さて、ホメオパシー療法は「その人」にフォーカスします。子ども大人も、投与量は変わりません。ウイルス性なのか、細菌性なのか、アレルギーによるものなのか…、レメディの選定にそれは問題ではあないのです。セルフケアにおいてはレメディのポーテンシーは30Cが最適でしょう。症状が改善するまで、その症状の程度に応じて2~6時間おきに取ります。投薬回数はできるだけ最小限になるように、症状が改善し始めたなと思ったら、回数を徐々に減らしていきましょう。
自然治癒力にはある程度の時間を要します。待てない人、一刻も早く対処することを望む人は医薬品の化学物質の力を借りて対処するほうがストレスも少なく向いています。
もし、慢性的に充血を繰り返している場合や花粉症のように毎年繰り返す疾患の随伴症状として出ている場合などは、ホメオパスに相談し、根本的な感受性の問題を解決する必要があります。
まず、これは医学的なアドバイスではありません。改善しない場合や緊急の場合は、医療機関を受診してください。
ビギナーの方は、ホメオパシー書籍などをお読みになり、ホメオパシー療法の理解を深めてから取り組みましょう。
Apis
腫れている、まるで水ぶくれのようにぽってり。かゆくてゴシゴシこすりたいが、搔きすぎると焼けるようにヒリヒリする。けっこう赤みが強く、目やになどでまぶたがびっちりくっついてしまう。瞼を閉じてアイスノンで冷やすと気持ちが良い。精神的にイラつく。
Euphrasia
涙がボロボロ出て、涙のために目の周囲がヒリヒリ痛む。ベトベトした涙が出る。眼球は乾燥したように感じて何度も目を洗いたがる。とにかく涙が多いレメディです。
Pulsatilla
目やには黄色または緑のような色のついたものが出ます。風邪の引きはじめや、風邪症状に伴うこともあります。瞼が目やにでくっついて開眼しずらい(特に朝)。感情的に気分屋で機嫌がコロコロ変わります。室内よりも外気に触れているほうが目の症状が楽です。
Arg-n
充血が強く赤くなっています。目が腫れてぽってりしています。眼のふちも赤くなりとにかく涙(分泌物)が良く出ます。痒くてしょぼしょぼして、疲れ目のように感じます。冷やすことで楽になります。
Bell
突然発症します。焼けるようにドクンドクン痛みます。白目は真っ赤になり、光に敏感でまぶしがります。痛くて熱を伴うこともあります。熱さで悪化します。
Sulph
焼けるように痛んだり痒かったりします。分泌物が増え、それは臭いがあることもしばしばです。眼球に熱感を感じ、眼球が乾燥したように感じます。暖かさで悪化するので冷やすことを欲します。