健康コラム

2024.06.06

インドはどうして世界のホメオパシーの中心地になったのか

  • ホメオパシー

保健師ホメオパスの末田です。
前回は、ホメオパシーの生まれた国、ドイツでのホメオパシーバッシングの動きについてお話ししました。
言わずもがな、ドイツはホメオパシーの祖といわれるサムエル・ハーネマンDrの生誕地もあり、彼がながらく診療をしてきた場所でもあります。
しかし、現在のホメオパシー界の中心はインドにシフトし、世界の中で最も多くのホメオパシー医師とホメオパシークリニックがあり、最も多くの治療にホメオパシーを選択する患者がおり、最も多くのホメオパシーの研究がなされ、世界最多のホメオパシー学校と、最も多くのホメオパシック・レメディ製造業者がいるのです!!

ホメオパスならば一度は訪れたいドイツ。毎年、4月10日のサムエル・ハーネマンの誕生日の前後には、生誕地や彼が家族と滞在していた町や診療所などのドイツ巡礼ツアーが企画されるほどです。
わたしもいつか、一生のうちでせめて1回は訪問したい!!
子どもが高校を卒業したら行けるかなぁ… とするとあと10年後。

さて、そのドイツの旅を成しえたホメオパス(ホメオパシー医)が次いで訪れる場所は、インド。
インドのホメオパシー大学病院で研修しながらさらに研鑽を重ねます。
同じく、ホメオパシー治療のためにインドを訪れる患者もますます増えています。

このホメオパシー療法推進の流れは、市民の草の根運動で広がったのではありません。国家によって戦略的に推進されました。
インドにおいて、ホメオパシーがどのようにしてこの優れた地位を獲得することができたのか、そしてインドがどのようにしてホメオパシー界の中心地になったのかをお話ししましょう!

ホメオパスならば知っている人気サイト

ホメオパシーに関する情報が最多で、世界においてホメオパシー医や患者からのアクセス数が最も多いサイトがあります。
それはhpathy.com
私も、新型コロナの最新情報や難治性の症状などはこのサイトから学んでいます。
多くの投稿はclassical処方で、ジェームズ・タイラ・ケントDrの手法を取り入れているホメオパスが多いのですが、手法は違えど大変役に立ちます。
月に一度のメルマガをクリックすると、クロスワードパズルのページにも誘導されますが、これが難しくて完全正答できたことがありません笑 言葉の壁にも難儀します^^

さて、このhpathy。
マニッシュ・バティアDr(Manish Bhatia)を中心とした医師ホメオパスが立ちあげました。彼は、インドのジャイプールでホメオパシークリニックを経営しています。
各地のホメオパシー・カンファレンスでも登壇していますので、日本のホメオパスも知っている人はたぶん多いかと思います。

マニッシュ・バティアDr
ジャイプールにある彼のホメオパシークリニック

サイトの管理者が語るインドでホメオパシーが人気の理由

インドでなぜホメオパシーがここまで普及したのか、hpathyを立ち上げたバティア医師の対談を海外サイトで見つけましたので簡単にまとめます↓↓↓

ご存じの通り、インドは人口数が膨大でとても貧しい国でした。飢える人が多く衛生環境も悪い。疫病は流行し病人は成すすべもなく路上で亡くなっていました。
当時のインドは、貧困による負の連鎖で教育を受けることができないために識学率は非常に低く、一般庶民は西洋医学の医師とホメオパシー医の区別もつかず、助けてくれる人は誰でも医者という状況でした。
ホメオパシーだろうが何だろうが、治してくれ人は誰でも医者
これが、インドにホメオパシーの垣根がなかった理由です。レメディは安価で手に入りやすいので当初は貧困層の治療薬として普及しました。
そして、ホメオパシー医の多くは、キリスト教の宣教師か、ホメオパシーを始めたばかりの医師でした​​ので、徐々にホメオパシーは英語を話すエリート層にも受け入れられるようになりました。

爆発的に人口が増加しているインドでは、医師不足が深刻です。
とくに農村地域では人口10000人あたりの医師の数は 1 人にまで減少しているそうです。
ちなみに、日本では人口1000人当たりの医師の数は約2.5人~3人ですので違いが歴然ですね。

西洋医学では追いつかない。医薬品は高額ですので政府は医療費も賄うことが難しく、かつ広いインド地域すべてに必要な医薬品を用意するのは現実的に困難なことでした。このため、インド政府は当初から一般的な医療計画に代替医療システムを取り入れることを視野に入れていました。
インドは伝統的治療が息絶えることなく継承されており、アーユエルヴェーダ、シッダ、ヨガといったものは国民の生活の一部として、文化の一部として定着していました。
だからこそ、薬物療法唯一手技とはならず、ドイツ発祥のホメオパシー療法は広く受け入れられました。
インド政府は、ホメオパシーをはじめとする伝統的医療の研究センターや、教育ガイドライン、医科大学、公立病院、診療所の創設に国費を使い多大な努力を払ってきました。

この継続的な戦略によって、社会が受け入れ、伝統医療教育水準が均一化しさらに向上しました。それは、結果的に臨床研究を増やし有効性の裏付けとなるデータが蓄積する大きな成果をもたらしました。道のりは長く、70年以上にわたり政府はホメオパシーを支援しています。
現在は、ホメオパシーは薬物療法とほぼ同等とみなされ、庶民に根強い人気があります。
もちろん、腕の良いホメオパスが多数存在し、患者の治癒率が高いという確固たる証拠あればこそ!!

インドでは、家族にホメオパシーレメディを使用したことのない人はほとんどいません。そして、ホメオパシーを利用することで良い結果を導いた実体験を持っていたり、それを見聞きした経験をもっています。
だからこそ、インドではその有効性や妥当性を疑問視する人は多くないのです。

インドにおけるホメオパシーの状況

では、実際にインド国内に医師ホメオパス(ホメオパシー医師)は何人いるのでしょう。そして、研究機関はいくつあるのでしょう。さらに、入院機能を持つ病院はいくつあるのでしょうか。

この数字に関しては、AYUSH省(代替医療を規制する独立省庁)が公開しています。これは2010年のものでちょっと古い情報ですが、カッコ内に2019年の推定値を示します。

ホメオパシー病院245(2019年~270)
ホメオパシー療法臨床ベッド数931床(2019年~1200床)
診療所 / 政府診療所6958 (2019 ~ 8000)
医師ホメオパスの登録数246,772人(2019年~350,000人)
UGカレッジ(Undergrad College:大学)185 校(2019 ~ 230)
UG生徒数2371人(2019~18000)
ホメオパシー大学院33校(2019年~50校)
PG生徒数(Postgraduate;大学院)1073人(2019年~1200)
ホメオパシー薬品製造会社398
インドのおけるホメオパシーの状況

今から約15年前のインドですでにしっかりホメオパシーが根付いている実態がうかがえます。
インド、素晴らしい!!うらやましい~

さて、インドにはホメオパシー研究を管理する政府機関があり、ホメオパシー研究中央評議会 (CCRH) と呼ばれます。首都カルカッタには国立ホメオパシー研究所が、そして周辺センターとしてインド全土に約 28 か所あります。
そこでレメディの証明や試験、ホメオパシー臨床試験などが行われています。

政府のデータによると、インド人の 28% が AYUSH 療法(ホメオパシーを含む伝統的療法)を使用しており、AYUSH 療法(伝統療法)の中でホメオパシーの使用者はトップで、約1億人が医療をホメオパシーのみに頼っています
なんだ、インドの3割が伝統療法なのか、、、、と思うかもしれませんが、日本の総人口が1億2千万なのだから、ホメオパシーユーザーの規模がケタ違いですよね!
インドのホメオパシー市場は、年間約5000億ルピー(約9400億円)だそうです。
AC ニールセンのインドでの調査によると、現在ホメオパシーを使用している人の 62% は西洋医薬を使ったことがなく、ホメオパシーを使用している人の 82% は従来の治療法に切り替えるつもりはないそうです。

インド政府のお墨付きのホメオパシー

インド政府はホメオパシーをどのように推進しているのでしょう?
ホメオパシーを含む代替療法は、インド市民にとってはごくフツーのことのようです。
街を歩けばホメオパシー薬局がありテレビ広告も積極的にあります。
これは、政府が個別に予算を割り当て積極的に宣伝しているのも大きな理由の一つ。
日本でイメージするならば、ジェネリック医薬品をコマーシャルで推奨するような、あのイメージですかね。
西洋医学の薬より安く、正しい知識をもった大学卒業の医師ホメオパスによる治療が受けられます!とコマーシャルし、もちろんしっかり体制を整備しています。
市民が望めば労をせず探さずとも、ホメオパシーの公立病院や公立大学があり、ほぼすべてのプライマリヘルスケアセンターにはホメオパシーの医師がいます。
私立教育でもホメオパシー療法を学ぶことができる学部は増えており、多くの保険会社ではホメオパシーを含む代替医療の医療費をカバーできるようになっています。

ワンダフル!としか言えません^^

インドでホメオパシーバッシングがない理由

日本に限らずドイツでもイギリスでも、アメリカでも、ホメオパシーを含む代替療法は吊し上げの対象です。エセ医療の扱いで情報規制も販売抑制も間近でしょう。
インドと真逆のことが起こっています。それはなぜでしょう?

インドでは、ホメオパシーが大衆に広く受け入れられました。その結果、ホメオパシーの医学的地位は固定し主流のひとつとなりました。
国民がそれを要求するならば、政府は従い、懐疑論者は追い払われます。
どの分野でも、アンチはいます。そして出る杭は打たれます。
バッシングを人生の目標と掲げている懐疑論者と戦うのは意味がありません。
それよりも、ホメオパシーを求めている人に満足いただけるよう努力することが一番大事。
願わくば、インドやキューバといったホメオパシー医療先進国で学びたい。
私を含むホメオパスの、日々の小さな草の根運動が、より多くの国民にホメオパシーを代替療法として認識してもらう努力となります。
ホメオパシースキルを研鑽し続け、皆さんが満足できる結果を出せば、バッシングという否定的な逆転させることもできるはず…

私のつたない(そして大して面白くもないのに)ブログを最後までお読みくださるみなさまに、わずかでも役に立つ情報をコツコツと提供してまいります。
私はできる限り誠実に、現役訪問看護師としてのスキルを活かしながら努力し続けます!

…って、文末は誓いになっちゃった^^ ワハハー

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