健康コラム

2023.10.10

施設入所という選択

  • その他

近くて遠い、遠くて近い老後。
施設入所という選択。
ある人は「かわいそうに」などというかもしれない。
ちょうど保育園に子どもを預けて働き始めた時も、ママ友は私にそう言った。
でも実際、保育園生活はその意見とは180度異なる世界だった。季節のイベントにたのしみ、豊かな給食を食べ、たくさんの人たちに頭を撫でられ自信をつけて成長することができた。
子育ての先輩である保育士さんたちに、母業のコツをたくさん伝授してもらった。
たしかに忙しかったけれど孤独な育児とはかけ離れていた。

老後の入所も、ある人たちには天国のはず。
だってほとんどのものを処分して、素敵なワンルームの部屋を手に入れる。
庭仕事や雪のこと、ゴミ出しや水まわりの修理のこと、台風の時の準備、面倒な近所づきあいを心配する必要はもうない。
好きなときに一人でいられ、参加したいと思った行事にエントリーできる自己選択…

朝にコーヒーをゆっくり飲み
気の合う人とトランプやカルタを一緒にやる
時には持ち寄りパーティーをするかもしれない
一緒に食事に行くこともあれば、年金を上手に使うためにリサイクルショップに行ってショッピングする

ご近所さんよりも気楽で、比較されない付き合いができ
自分の価値観に合う友達ができるかもしれない

みなそれぞれ終着駅があることが分かっているんだから​、施設が保育園と併設されていたら、ずいぶん楽しかろうな
何よりも、私がたくさんのものを処分すれば、子どもたちが後で対処に苦労する必要は少ないはず。

施設入所という選択、陰のイメージは卒業。

画像は、栃木県にある「老人デイサービス」と「児童福祉及び企業主導型保育」の2つの事業からなる、全国的に見ても新しい「複合型社会福祉施設」。グッドデザイン賞を受賞しています

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#保育福祉施設と健康を考える

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