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2022.10.19

ゲノム編集は安全か

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テクノロジーがどんどん進み、動植物などの生物にゲノム編集をすることで人間にとって都合の良い生物に変えてしまう技術の開発が進んでいます。

2023年度からゲノム編集したトマト苗を小学校の学習教材として無償提供する全国的な動きがあります。リコピンというトマトの成分を増した#ゲノム編集トマト苗 です。
私が所属している、#菊池市の学校給食を考える会 では、この夏に500筆以上の反対署名を集め、菊池市の教育委員会に提出しました。
教育長と面談し、菊池市の教育委員会としては農政課と相談した結果、このゲノム編集苗の受け入れを断るとの返事をいただき、まずはホッと胸をなでおろしています。


映画「#食の安全を守る人々 」では、ゲノム編集した植物から今までになかったバラのような棘が出てきたと言ってました。これが将来的に毒性を持つとしたら? 子孫、玄孫(やしゃご)株でどのように変化するかも未知の生物なのです。
言わずもがな、地球上のすべての生き物にとって脅威になります。

50名を超える参加がありました
挨拶をさせていただきました

CRISPR Cas9クリスパー・キャス・ナイン、この言葉を耳にした人もいらっしゃることでしょう。DNA二本鎖を切断(Double Strand Breaks=DSBs)してゲノム配列の任意の場所を削除、置換、挿入することができる新しい遺伝子改変技術です。
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/crispr-cas.asp?entry_id=14354

ゲノム編集マウスで起こった現実

2022年、ジョージア大学の研究グループは、ゲノム編集技術である CRISPR Cas9 を使用して、より集団生活に適合する穏便なマウスを作るために、神経化学シグナル伝達経路であるバソプレッシンの経路を切断しました。バソプレッシンは抗利尿ホルモンとも言われ、尿意をつかさどるホルモンですが、近年では血圧上昇を含む興奮性に関割っていることが解っています。そして、このバソプレッシン活性を排除すれば、攻撃性がなくなり社会的なコミュニケーションが減退すると予想されていました。しかし、実際は研究者の意に反して、超攻撃的なマウスと化してしまったそうです。

オスのほうが影響を受けやすい

さらに興味深いことに、オスのハムスターは他のオスに対して強い攻撃性を示す傾向がありますが、メスにはその特徴が現れなかったとのこと。
バソプレシン経路を遮断すると、オス同士の同性攻撃が劇的に増加しました。さらに加えて、メスはオスほどに攻撃性はないが、明らかに以前よりは攻撃的になったというのです。
自閉症の子どもも男の子に多いのはご存じでしょうか。ワクチン被害にしろ、薬害にしろ、環境適応力にしろ、オス個体はメスよりも影響を受けやすいことが解っています。


遺伝子をいじくり回すことが現実的にどう影響するかについて、私たちの知識や予想をはるかに超える結果が示されています。物質と物質をつないだり切ったりすればオッケーというような、プラモデルの組み立てのような世界ではないことが、この研究結果の一端からも分かります。
いかにテクノロジーが進んでいるとは言えども、人間は自分たちが思っていたほどこのシステムを理解していません。

やはり、福岡伸一先生の「#生命に部分はない 」という言葉が頭に浮かびます。
今回の攻撃マウスから、特定の脳領域だけでなく、脳の回路全体にわたる受容体の作用について考える必要があることを教えてくれます。
まさに#ホリスティック 的な視野でテクノロジーに取り組むべきで、ホリスティックを考えるうえでは科学に妄信せず、人間が理解している範疇はごくわずかであるという謙虚さを持たねばと改めて思いました。

参考リンク:https://www.motherjones.com/environment/2022/05/crispr-hamster-gene-editing-angry/?fbclid=IwAR0kZkXTGpSlwIXJCVDSyiYo4JZ9vMfbIMjoGVW6QZkaM5qaqO7IOGEt8m0

遺伝子組み換えとゲノム編集、私たちはもっと賢くならなければいけないし、黙っていたらグローバル企業の思うつぼです。地球上のすべての生き物のために、しっかり注視し必要ならば声を上げていこうと思います。

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