2025.09.06
コロナの定期接種再開をどう思う?
- ブログ
保健師ホメオパスの末田です。
2024年に高齢者を対象として新型コロナワクチンの定期接種がスタートしました。
月に1回の定期受診をしているような外来患者さん(毎日、複数のお薬を服用しているような方)は病院いらずの人よりも接種率は高く、その背景にはクリニックからの推奨トークがあったように感じます。
特に日常に不自由をしていない健康体の高齢者の接種控えの理由としては、今までの無償から自己負担となったことや、副作用で体調を崩した人などもいたからだそうで、厚生労働省の予測通りに接種率は伸びず2025年3月の時点で65歳以上の20%の接種率にとどまっているそうです。
そして、この2025年も10月から定期接種が開始となります。
飽きもせずというか、凝りもせずというか、世界一コロナワクチンの接種率が高いという日本で、今年の7~8月あたりから流行している新型コロナのオミクロンの亜種と言われるニンバス株。これをどう評価するのでしょうか。痛い思いをして打ったコロナのワクチンは有効だったのか疑問に思う人は少なくないはずです。
この夏の流行って、どんな人が感染したのでしょうね。ワクチン接種者の発病率の統計データが一番知りたいところですが、インフルエンザの流行にしても感染者のワクチン接種率は公表されていないのが残念です。
さて、この秋から再開されるコロナワクチンの定期接種に先立って、日本感染症学会、日本呼吸器学会、日本ワクチン学会の3学会は9月1日、新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの定期接種を「強く推奨する」との共同見解を発表しました。
その理由は、コロナ感染は高齢者における重症化や死亡のリスクが依然として高いことや、ウイルスの変異が続いていることなんだそうです。
インフルエンザを大きく上回る死亡者数だと言われていますが(※)どんどん変異するコロナウィルスにワクチンは対応できるのでしょうか?
※3学会によると、国内のCOVID-19による死亡者数は2024年に3万5,865例に上り、同年のインフルエンザによる死亡者数2,855例を大きく上回っている。COVID-19による死者数のピークだった2022年の4万7,638例からは減少しているものの、依然として高い水準で推移しており、大きな減少はみられていない。
病院での院内感染で有名なMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に有効な抗生物質が開発されるや否や、さらにパワーアップしたVRSA(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌)が出現しました。
まるで、モグラたたきのゲームみたいですね。
COVID−19の変異も同じく、5類感染症になったとはいうものの、オミクロン株は数ヵ月ごとに変異し、そのたびにパワーアップしているとされています。免疫力の低下している高齢者施設や医療機関での集団感染も2024年と同レベルで報告されており、今後も集団感染や再流行は繰り返して行くことでしょう。
現状、ウィルスの変異にワクチン開発は太刀打ちできておらず、接種による身体的なダメージが危ぶまれます。加えて、当相談室に寄せられる不安の声は、コロナワクチンのことをあまり知らず接種してしまったけど将来的な健康は大丈夫だろうかといったものが多く、どのような情報ソースから不安を抱いておられるのは知る由もないのですが、このワクチンが異例のスピードで承認されたという見切り発車の状況から考えると、接種者に与える心理的なダメージも強いなとお客様のお話を聞きながら感じます。
みなさま、慌てることはありません。よく考えて行動しましょう。
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