健康コラム

2022.09.13

ヒトメタニューモウィルス

  • 新型コロナ

熱が出たらコロナではない

 7月下旬から8月にかけて新型コロナウイルスの感染者が急増しましたね。ようやく下火になりつつあって、ほっと胸をなでおろしている医療関係者、介護施設職員の方々もいることでしょう。
小学校や、保育園や幼稚園の先生方も同じ気持ちではないかと思います。

では、このコロナ急増期間、熱が出たけどコロナは陰性だった方。または、ちょっと前にコロナ陽性になったのにまた熱が出た。という方。いったい何が原因だったのでしょう?
子どもが夏にかかりやすいとされる「RSウイルス感染症」や「手足口病」のほかに、「ヒトメタニューモウイルス感染症」という病気も流行しているようです。
聞き慣れないウイルスですがhMPV (Human metapneomovirus:ヒトメタニューモウイルス) は、コロナウイルス OC43 と同時期に、どちらも流行していました。

喉の痛みから始まって、湿った咳と極度の衰弱、鼻水ダラダラみたいな症状です。
夏風邪とは異なり、1歳から3歳の幼児に多い病気とされています。子どもの場合は特に発熱を伴い、一見すると風邪のようです。ニューモと名前がついているように、呼吸器系にダメージを与えるので、ゼロゼロ湿った咳が出て、気管支の弱い子はヒューヒューとなります。
コロナのPCR検査のように、簡単な迅速検査で確定診断は可能ですが、個人病院などではなかなか検査キットを準備していません。
検査でヒトメタニューモウィルスが陽性だったとしても、特効薬はなく対症療法しかないのです。
抗生物質はウィルスには効かないことを頭に入れておきましょう。

ヒトメタニューモウィルスの症状

HMPV に関連する一般的な症状には、咳、発熱、鼻づまり、息切れなどがあります。
HMPV感染の臨床症状は、気管支炎または肺炎に進行する可能性があり、上気道および下気道感染症を引き起こします。推定潜伏期間は 3 ~ 6 日で、インフルエンザやRSウィルス、新型コロナのように呼吸器系症状を呈する時期に蔓延すると言われます

熱や咳、鼻水などの鼻かぜ症状
ゼロゼロした湿った咳、喘鳴(ヒュー音)や息苦しさ
機嫌が悪くぐずぐず、大量の汗

感染経路は主に接触感染。集団で子どもたちが過ごす保育園や幼稚園、多くの人が集うマーケットでは、汚染されている可能性のある表面 (ドアノブや共有おもちゃなど) を掃除することが大事です。
これは新型コロナの感染防止対策と同じですね。

重症化した場合は肺炎で死亡したケースもありますので、とくに呼吸器系に基礎疾患を持つお子さんや、早産(低出生体重児)などは注意が必要です。今のところ、クラスターの事例はないとのことですが、高齢者施設においては、慢性的な肺疾患をもつ人や慢性の心臓疾患を患っている人は重症化のリスクが高いとされています。https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6618a7.htm
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6618a7.htm


ホメオパシー的対処

新型コロナとヒトメタニューモウィルスの症状はとても似ています。それぞれ検査法がありますので確定診断は可能ですが、どちらも特効薬はありません。

新型コロナの場合はNovus-CVがホメオパシー薬局から販売されていますが、ヒトメタニューモウィルスに関しては同種療法の考え方でホメオパシーレメディを選ぶ必要があります。
当相談室としては、コロナ後後遺症も含め、衰弱感の強い時に使用するマザーチンキAletris Farinosa を用意しました。
セルフケアレメディとしては、Gels Ph-ac Eup-per Oscil Camphrあたりがまず候補かと考えます。

さまざまな流行で気持ちが下がりそうになりますが、大事にすべきは日々の生活。自己治癒力が基本のキですね。このまま落ち着いてくれることを願います。

#肺炎
#呼吸器感染
#コロナ後遺症

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