
血糖値を下げることは必ずしも良いこと、ではない!
医療の情報はどんどん塗り替えられていきますね。
自分が正しいと思っていた情報がいつの間にか間違った過去の常識だったということに気付いた時、不勉強の自分を反省します。
かつて看護師の先輩が「給料の1割を関係書籍の購入に充てなさい」といっていました。
当時、わたしの手取りがひと月25万円くらいでしたので、2万5千円の本を買いなさいということになります。
医学関係の本は薄っぺらいものでも3,000円くらいはしますが、それでも2万円以上の本となると、相当の数を読むことになります。
今思えば、あの当時から素直に先輩のアドバイスを実行していたならば素晴らしい看護ができたに違いない、、、。
後悔先にたたず、ですね。
今、45歳にして不足分をせっせと補っているものの、なにせ脳細胞は日に日に死滅していますので、悲しいかな記憶力が↓↓↓(涙)
前置きが長くなりましたが、今回は血糖値についての情報です。
かつて糖尿病の治療では薬を積極的に使って血糖値を厳しく下げるのがベスト、と言われていました。
ヘモグロビンAワンC(HbA1C)の正常値は6.5%以下。
高血糖は、血管をぼろぼろにさせて動脈硬化となり、心疾患や腎疾患、脳疾患を引き起こすというエビデンス(科学的根拠)があったからです。
厳しく血糖値をコントロールしたほうが死ぬ人が多かった
しかし、驚くことに2008年、長期の研究から真逆の結果が出ました。
その研究は、血糖値を厳しくコントロールするか、またはほどほどにコントローするかという比較研究。
結果として、血糖値を厳しくコントロールしても心筋梗塞や脳卒中は減らなかったというのです。
それどころか、厳しく血糖値を下げた人の方が死亡する人が多かったんだそうです。
アメリカ糖尿病学会は、もともと高齢などで余命が長くない人とか、すでに糖尿病による影響(合併症)が強く出ている人などに対しては治療をほどほどに緩めることを勧め、「たとえば8%未満」という数値を挙げているそうです。
ちなみに、日本糖尿病学会の診断基準はHbA1Cは6.5%以上で「糖尿病」と診断されます。

「血糖値を下げることは良いこと」という仮定は必ずしも正しくなかった、ということですね。
でもいまだに、血糖値を下げることができるという理由で新薬が承認されています。けど、その薬が将来の病気を減らすとは限らないようですね。。。。
参考書籍:「健康」から生活をまもる