レメディの反応が今一つのとき
慢性病の健康相談では、ホメオパスによってレメディの出し方はさまざまです。
明らかなレメディ選定ミスを除き、レメディの出し方(プロセス)に正しいとか間違いはないと私は考えます。
どのような方法であっても、結果としてお客様が望んだ問題が解決したかが問われます。
ネットサーフィンによる情報の聞きかじりで不安が募る方もいることでしょう。
そこで今回は、レメディの出し方について、ホメオパスのレメディ選定のプロセスについてお話ししたいと思います。
理想的には「1回の治療、1回の投与」でと言われていますが、ほとんどのケースは発症してから数か月以上の経過が過ぎていたり、薬などで抑圧している場合がほとんどのため、非常に複雑に混ざり合っています。このため、現代人においては特に複数のレメディを使用して対応する必要があります。
初回相談のレメディは道標(みちしるべ)です。
それは、クライアントの病状の経過が大きなヒントになります。最初のレメディ処方は、それ自体が終わりではなく、スタートなのです。
私がそのケースでお渡しする初回のレメディは、たいていの場合スタートアップのようなものです。話を伺いながら、クライアントの長い病気の旅を知るために、地図を用意していく共同作業です。
最初の相談で浮かび上がるメインのレメディは、地図の中心に位置するイメージです。そこから枝葉に分かれる道を質問によって探っていきます。
ホメオパスがクライアントに対して行う質問は、道しるべを明確にするために必要なものであり、個人的な興味とは別次元に存在しています。
初回の相談が終わるころには、ざっくりとした地図が完成します。
そして約1か月間、お渡ししたレメディを取っていただきながら経過を観察していきます。
レメディを取っている経過で以下のようなことが起こると、それは次回の健康相談に非常に役立ちます。
例えば:
a)レメディをスタートしたのに何も起こらない場合 b)レメディをとって悪化する場合 c)急性症状が現れる場合 d)いったん症状が改善するが、再来する場合
初回のレメディは、健康問題解決の入り口ですので、それをきっかけに地図が展開されていきます。
たった1つのレメディでスッキリ改善したり、複数回行うことによって改善方向に向かうというのは、ケースによって千差万別です。
誰もが1回の処方でピタリと問題解決することを望みますが、そんな魔法は「抑圧」以外にめったに遭遇することはありません。
レメディに過度な期待を抱くのもナンセンスです。
レメディは病気を治療する薬ではなく、自然治癒力を揺り動かすためのツールにしかすぎません。
健康問題の由来を自分自身が見つめ、気づき、自分の傾向を知ることによって地図に描かれる道はさらに正確性を増していきます。
すべてはお客様との共同作業。
健康相談を行っているのに、なぜ問題が解決しないんだろう?どうもすっきりと抜けきらない。
そう思うい当たる方は、今一度、忍耐をもってご自身の症状を見つめてみましょう。
これは健康問題には関係ないだろうな、と思っていることが、実はとても大事な示唆であることもしばしばです。
患部だけにフォーカスせず、あなた自身を見つめることが求められています。
ホメオパスを信じて、自己治癒力を信じて、直感を信じてみましょう。
