マスクによるとびひ
夏の子どもたちに発症しやすいとびひ。
正しくは伝染性膿痂疹といいます。
虫刺されの掻きむしりで起こりやすいのですが、新型コロナのマスク着用で口の周りがトビヒになるケースがあるようです。
これは中国からのレポートですが、24歳の女性看護師の長時間にわたるマスク着用(医療用)によって画像のような症状が出現しました。
口の右側に水泡状のプツプツが出て、黄色い汁がでてカリカリに。
この時の診断は「単純ヘルペス」
アシクロビルという抗ウィルス軟膏が処方されますが改善なし。
状態はさらに悪化して、ただれてきます。
そこでようやく細菌培養。
その結果、黄色ブドウ球菌が検出されました。
西洋医学では抗菌剤を用いて治療します。
このケースではフシジン酸ナトリウム(フシジンレオ軟膏)を用いてトビヒを制圧しました。
緻密性のある医療用マスクを長時間着用した結果の膿痂疹ですが、
日常生活でマスク着用を余儀なくされる私たちにも無関係とは言い難いですね。
では、ホメオパシーではどんな対処があるでしょう?
<ホメオパシー的対応>
口の周りの小水疱:まず候補となるのはRhus-tです。かぶれの代表レメディですね。かゆくてたまりません。
小水疱から黄色い汁が出てカリカリになる。さわるとポロポロ黄色いカリカリがこぼれ落ちる:この状態はAnt-cでしょう。Mez(メザリウム)も候補です。
かさぶた形成して広範囲:こうなるとセルフケアのレメディでは少々時間がかかるかもしれません。Graph(グラファイト)Nit-ac(ニタック)がよいでしょう。ヒリヒリ焼けただれたようになるならArs(アーセニカム)もよいでしょう。
トビヒの場合は溶連菌またはブドウ球菌が原因菌ですので、StaphylやStreptなどのレメディも併用されることをお勧めします。
※ご注意
ホメオパシーのレメディは治療を目的とする医療行為ではありませんので、ご使用は各自のご判断でお願いします。セルフケアの範疇かどうか、ご自身のスキルに応じて無理のない対応を心がけましょう。